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今日も極々簡単に…



11月25日、河野洋平元衆院議長は永田町の憲政記念館で開かれた土井たか子元衆院議長のお別れの会で、「大きな間違いを私は犯しました。今日の日本の政治は、劣化が指摘され、信用ができるか、できないかという議論まである。そうした一つの原因が小選挙区制にあるのかもしれない」と衆院選に小選挙区制を導入した自らの判断は誤りだったとした。

いや貴方にはもっと大きな間違いがあるでしょうと突っ込む間もなく、ネット界隈では、「大きな間違いは河野談話だろ」とか、「ようへいちゃん、そことちゃうんちゃう?」と「もっと過ちがあるだろう」とか、猛烈に突っ込まれていた。

果たして河野洋平氏がケジメを付ける日がくるのかどうかは分からないけれど、その日がくるまで、突っ込まれ続けるのだろう。

それはさておき、解散からはや4日立ったけれど、選挙は少しも盛り上がってない。どの党が追い風だ、誰が逆風だといった恒例の文句ひとつ聞こえてこない。全くの無風。凪ってる。

奈良1区の民主前職、馬淵澄夫氏も今回の世論について「読めないんですよ。街の空気。これから民意がどう動くのか。…解散をけしからんと思っている人は棄権し、投票に行かない層が圧倒的に増える可能性がある」と無風選挙を危惧しているという。京都1区でも、民主京都府連が独自候補者を擁立できず、結党以来初の立候補見送り。

維新の橋本氏とて衆院選に出るの出ないのでフラフラしてる上に、みんなの党は解党だし、お世辞にも選挙態勢が整っているとは言い難い。

それでも、マスコミはこぞって、与党が議席を減らして、民主が伸ばすと算盤を弾いて見せる。彼らによると、何でも民主は今回100議席くらい獲得するそうだ

候補者も碌に決まらない、野党の選挙協力も進んでいるように見えない、盛り上がりに欠け、投票率も上がりそうにない。これでそんなに民主に票が集まるのか。

NHKの世論調査では、各党の支持率は、自民党が39.9%、民主党が9.7%、維新の党が2.7%、公明党が5.2%、次世代の党が0.2%、共産党が3%、みんなの党が0.2%、生活の党が0.1%、社民党が1.1%、「特に支持している政党はない」が29.6%。

日経の世論調査でも、自民35%、民主9%で、その他、維新、公明、共産は3%そこそこ。これを見る限り、野党が与党の批判票の受け皿になっているとは思えない。

人によっては、自民は票を減らすどころか伸ばすだろうと見る人もいる。安倍内閣の飯島勲参与は、週刊文春のコラムで「今度の選挙に大義がないとか論争になっているけど、はっきり言わせてもらうぜ。四十三年間の永田町暮らしの経験から見て、間違いなく自民党は現有議席から上積みするよ」と述べている。

また、著名ブロガーで実業家の山本一郎氏はツイッターで「三回目の公示前調査で、素直に数字入れて解析したら与党が385議席予測とかになってて三度見した。投票率も52%台とかマジかよ…」と述べている。

385議席とはいくらなんでもとは思うけれど、そこが小選挙区の怖さ。一票でも多い候補者だけが勝つ小選挙区ではそういう事態が全く起こらないとはいえない。

小選挙区制での選挙で、2大政党が争うとき、 これらの政党の獲得する議席数は両党の得票率の3乗に比例するという法則が知られている。これは「3乗比の法則」呼ばれ、イギリスの統計学者がイギリスとドイツの選挙結果を分析して実証的に示したもの。

例えば第1政党と第2政党の得票率が3対2の場合、議席は(3×3×3):(2×2×2)≒27:8になると言われている。例えば、2009年の民主党への政権交代選挙のときは、民主と自民の小選挙区での得票数比は55:45だったのだけれど、議席は3乗以上となる78:22だった(3乗比だと65:35)。また、2012年の選挙でも同様に3乗法則が働いていることを、こちらのブログで検証している。

今回の得票比率がどうなるかは分からないけれど、仮にNHKの世論調査結果に従って、自民が約40%、民主が約10%とみて、4:1の割合で得票するとすると、3乗法則に従えば、獲得議席数は64:1となる。これに小選挙区の議席300を掛けると、およそ295:4.6となり、小選挙区の殆どを自民が取ることになる。あとは180の比例だけれど、この半分を自民が取るとすると、自民の議席は295+90=385となり、山本一郎氏の予測と一致する。

まぁ、実際にはここまで単純な話にはならないだろうけれど、小選挙区制度は本質的にこういう怖さを持っている。

果たして、河野洋平氏がどういう意味で小選挙区の導入は誤りだったといったのかは分からないけれど、385議席も取れるのであれば、憲法改正も見えてくる。仮にそうなったらそうなったで、やはり中選挙区制に戻せという声も上がってくる気がしないでもない。

2大政党制というのは、パッと見、格好良く見えるかもしれないけれど、2大政党はどちらも国の為の政党であるというのが前提であって、片方が売国政党であったなら、そちらを選択した瞬間から国民の不幸が始まる。それはつい3年ほど前に身に染みて体験したばかり。

あの忌まわしい記憶が冷めやらぬ今回の総選挙。無風であるが故に、議席ではなく、各政党の得票数を見ることで、今の日本の政治意識が浮かび上がってくるのかもしれない。

コメント

 コメント一覧 (2)

    • 1. sdi
    • 2014年11月26日 01:58
    • 公示前ですからこれから各政党の支持率変わる可能性は十分ありますがこの予想にはドン引きです。この数値では公明党すら生残できないことになります。「いくらなんでも」と思いますが、あやふやな要素を全て排除して純粋に客観的に数字による評価オンリーですから100パーセント否定することができません。
      私も投票率の低迷は「当然」と考えて居ました。ただ、其の分だけ浮動票に頼らない組織票を確実にとれる公明、共産、及び民主の労組候補が有利かな、と素人考えしていました。小選挙区比例代表制ではそれが当てはまらないのでしょうか。
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    • 2. ちび・むぎ・みみ・はな
    • 2014年11月26日 12:40
    • > 憲法改正も見えてくる
      参議院がある.
      幾ら自民党が衆議院で議席を稼ごうと参議院の状況があるかぎり,
      公明党頼りは無くならない.
      こんな状況で憲法改正は危険.
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