今日はちょっと気になる話題を簡単に…
阿蘇山が噴火活動を継続している。
11月25日に阿蘇中岳第1火口で小規模噴火をした後、26日には火山灰を含んだ噴煙が火口から最大1000メートルまで達し噴石も火口内で高さ約100mまで飛んだのが確認された。火山灰は約40キロ離れた大分県豊後大野市や宮崎県五ケ瀬町でも降るなど、広い範囲に広がっている。
阿蘇山は昨年9月に火山性地震の回数が増加したことから、噴火警戒レベルを1(平常)から2(火口周辺規制)に引き上げて以降、1と2の間を行ったり来たりしていた。今年も8月に2に引き上げられていて、GPSなどを使った観測では、山の一部が膨らんでいるのが確認されており、マグマの動きが活発化していると見られている。
気象台はマグマが噴火に関わっている可能性があるとし、鹿児島大学大学院理工学研究科の井村隆介准教授は「温度が上ると赤く赤熱します。かなり温度の高いものが下から上がってきているのでしょう。マグマが直接出ているか、浅いところまで上がっていると思います」と述べている。
ただ、気象台は、噴石が1キロ以上飛ぶような状態ではないとして、レベル3(入山規制)への引き上げは検討していないという。
阿蘇山は、熊本県阿蘇地方に位置する世界最大級のカルデラ火山。カルデラとは普通の火口よりも大きい火山性の円形の陥没地のことをいい、その名は「釜」「鍋」という意味のスペイン語に由来する。
一般的な火口の大きさ1�qを越える事は少ないのだけれど、カルデラはそれよりもはるかに大きく、阿蘇山のカルデラは東西約17km、南北約25km、面積約350k�uにも及ぶ。
カルデラのような大きな陥没は、単純な噴火や爆発でできたものではないと考えられ、火口とは区別されている。
阿蘇のカルデラの中央には、中央火口丘群と呼ばれる比較的新しい火山があり、高岳、中岳、烏帽子岳、杵島岳、根子岳の阿蘇五岳を始めとして、現在17の山体が数えられている。この中央火口丘群を纏めて「阿蘇山」といい、阿蘇山という単独の山があるわけではない。最新の研究では、阿蘇五岳の一つである根子岳は、最近の研究で、今のカルデラが形成される以前にできた古い火山であることが分かっている。
阿蘇の火山活動は今から27万年前に始まったと言われている。大きくは27万年前、14万年前、12万年前、9万年前の4回にわたる大きな噴火があり、特に4回目の約9万年前の噴火は大規模で、噴火による火砕流の堆積物が島原、天草や山口県の秋吉台でも確認されている。また火山灰は更に遠くまで到達し北海道東部で厚さ10cm以上の堆積物として今も残っている。
また、有史以降の記録をみても阿蘇山はしばしば噴火をしている。
カルデラはその形成の仕方により、「爆発カルデラ」、「侵食カルデラ」、「陥没カルデラ」の3つの大別されるのだけれど、阿蘇のカルデラは、過去の噴火活動で地下の大量のマグマが地上に放出されて地下に大きな空間ができ、それを埋める陥没が起きたことで出来上がる「陥没カルデラ」で、その規模は世界最大級。
先の鹿児島大学の井村准教授は今後の阿蘇の火山活動について「爆発的な噴火よりも火口内で火山弾が飛び交うような噴火のスタイルに変わっていくのではないか。…御嶽山の噴火とは直接関連はないと思いますが、3年前の東日本大震災や阪神淡路大震災、雲仙普賢岳、三宅島、有珠山の噴火など、すべて平成時代に入って起きています。大きな日本列島の変動期に入ってきているのかもしれません。私たちの10~20年は長いように感じますが、自然の中ではまだまだこれから大きな変動を経験していかなければならないと思います」と指摘する。
先日の御嶽山の噴火といい、小笠原諸島の西ノ島といい、ここの所、日本列島の火山活動が活発になっている印象がある。先の御嶽山の惨事を繰り返さないためにも、十分な警戒と万一のときの準備を怠ってはならないと思う。
コメント
コメント一覧 (3)
このタイプの噴火は、火口が雨水や土砂で塞がれない限りは急に大爆発はしないそうですが、ジワジワ・ボコボコと長引くそうで、これもなかなか厄介物のようです。
阿蘇山でも、過去、火口付近1km前後の圏内に居た人々が噴石に当たって死ぬという出来事があったそうで…(汗)、何はともあれ、兆候や推移に注意して、行動の基本は「危うきに近寄らず」ですね…
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