今日は極々簡単に、この話題です。



3月25日、いよいよ、ヘリコプター搭載護衛艦「いずも」が就役する。

「いずも」の役割、SPECについては、これまで何度も取り上げているので、改めて触れないけれど、平成26年9月に第1回目の出動公試が大島東方海域で行われて以来、今年1月末の最終公試まで40回に及ぶ海上公試が行われている。

海上公試とは、護衛艦としても安全性、堪航性および目的に対する適合性があるかどうかを確認するために実際に海上を航行させる試験のことで、速力試験や旋回試験、レーダー通信試験、搭載武装試験などあらゆる試験を行う。

その基準は、旧帝国海軍駆逐艦のそれを踏襲しているという。例えば、最大船速で舵を一杯に切って、旋回したときの最大傾斜角は15度以内と決められているのだけれど、これは当時の駆逐艦が搭載していた長魚雷発射管が上向き15度での発射が限界であったことから、如何なる状態でも魚雷が発射できるように定められたのがもとになっている。

実際、現在の防衛省技研本部の設計基準は、旧帝国海軍陽炎型駆逐艦のそれをベースとしていて、やはり旋回傾斜限界角度は15度以内となっている。

尤も、「いずも」型に限らず、いまの海自護衛艦は船体幅が旧帝国海軍駆逐艦よりも広くなっているから、旋回傾斜限界角度15度以内が過剰な要求性能というわけじゃない。

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「いずも」は、哨戒ヘリ5機が同時に離着艦でき、ひゅうが型護衛艦と比べて、対潜能力が向上していることから、とくに対中国潜水艦への警戒・監視強化が期待されている。

空自海自の対潜能力は世界でも有数の能力を持っている。海自の潜水艦部隊は、米軍との模擬戦でも全く発見されることなく、易々と敵艦を撃沈したことがあると言われているのだけれど、その彼らをして「日本のP3C部隊は世界一いやらしい部隊だ。米国の部隊と比べても、逃げるのが難しい」と言わしめるほど。

かつて中国の潜水艦が、第一列島線突破を試みて、その出航から帰港まで、空自海自の哨戒部隊に完全追尾されたことは有名な話。ついでに言うと、その中国潜水艦を出航直後に探知して追尾を開始した米原潜も空自は探知してしまい、米軍への問い合わせの上、結局共同作戦になったのだそうだ。この米原潜の作戦行動は当然ながら日本には伝えられておらず、隠密行動の筈だったのだけれど、いとも簡単に空自海自に探知されてしまったことから、後にアメリカの公聴会で問題となったらしい。

こうした日本の対潜哨戒能力は「いずも」の就役で更に強化される。海自が公募の末、決定された「いずも」のロゴマークは、"ヤマタノオロチ"をバックにした天叢雲剣なのだけれど、「圧倒的な力を抑え込むさらなる強力な存在」という意味が込められているという。

たとえ、圧倒的な"赤い何か"が火を放ったとしても、「いずもの剣」がそれを薙ぎ払うことを信じてやまない。

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コメント

 コメント一覧 (3)

    • 1. 白なまず
    • 2015年03月23日 02:27
    • 八俣遠呂知(やまたのおろち)はマタが8つなので、本当は九頭龍の事。だから龍の数は8ではなくて、、、ちなみに八王子も実はスサノオの御子は8人ではなくて7人と、、、霊数的には1、3、5、7、9が神様を表す奇数で、愚かな人間を表す偶数。543(こよみ)に隠された43(黄泉=読み)の御子は5番目の王子。5番目の王子は黄泉の封印を解き赤き姿の月の姿から月読命として復活する。その手には布都御魂なる神剣と共に雷の如く鳴り響き天磐船で海を照らしながらやって来る。5番目の王子はやがて7になり、9になる。9とはニギハヤヒミコトを示し、八幡神も実は応神天皇が祈りをした気比の大神=スサノオと5番目の王子(ニギハヤヒ)の御霊で、宇佐神宮とも関係している。5番目の王子は田の神でもある。他にも多くの名前があり、三輪山の大神もニギハヤヒミコトと思われる。つまり彼が月読命で今現在はまだ黄泉の国に居て、千曳の岩戸が開き黄泉の国と現世が繋がるとニギハヤヒミコトは右目=右翼で常に正しい天照太神として現れる。
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    • 2. 海象
    • 2015年03月23日 03:00
    • P-3Cは、海上自衛隊の機体です。
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    • 3. 日比野
    • 2015年03月23日 07:21
    • 海象様。おはようございます。
      失礼しました。ご指摘ありがとうございます。訂正いたします。m(__)m
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