今日は極極々簡単に…


8月24日、参議院予算委員会で社民党の福島瑞穂副党首が、安倍談話に絡んで「何百年経とうが謝らなければならないことはありますよ」と発言しました。

その概略については、こちらでブロガーの木走氏が解説をしているのですけれども、福島氏は、安倍談話には主語がない、不誠実だと批判しているんですね。

確かに安倍談話は、主語をあえて抜くことで、ダブルミーニングを可能としている練られた談話です。野暮なことをいうものです。

けれども、かくいう福島氏とてその「何百年経とうが謝らなければならないこと」が一体何で、誰が謝らなければならないかという主語をいっていないのですね。

この福島氏の発言について、一部マスコミから「何百年というスパンで考えるなら、『元寇』では蒙古・高麗軍による残虐行為が文献に残っている。福島氏は中国や韓国にも謝罪を求めるべきではないのか」と反論していますけれども、主語がないから、こんなツッコミを受けるのですね。こんなことをいえば、古今東西あらゆることが「謝らなければいけないこと」になってしまいかねません。まぁ、あまり生産的な答弁とは思えないですね。

ただ、このマスコミ記事は、香港・文匯網など複数の中国メディアが引用して26日に報じたのですけれども、面白いことにマスコミ記者の反論を、誤解され 福島氏自身が「中国や韓国も謝罪すべきだ」と主張したことになっているそうです。

これについて、中国のネットユーザーの反応はというと、「モンゴルに言ってくれ。中国は濡れ衣は着ない」だとか、「モンゴル人はわれわれ中国にとっても侵略者だ」だとか「なるほど、一理ある」、「なんてことだ。返す言葉がない」などと、少なからず狼狽えている様子が見て取れます。

ともすれば、「侵略者」とか「日本鬼子」などと、声を荒げている彼らにして、この反応ですから、やはり痛い所を突いているのだと思うんですね。

チベットや東トルキスタンのことを批判すると、中国国内のことに口出しするな、と目を剥いて反発するくせに、"元寇"となると何処か後ろめたいものを感じている。だとすると、彼らが意識している領土感覚、特に東の領土というのは、海までであって、その外は"外国の土地"という感覚なのではないかという推測が成り立ちます。

逆にいえば、"元寇"のことを中国も謝罪すべきだと、何度も繰り返して主張することで、「東シナ海、南シナ海の外は中国の領土ではない」と、中国人民の潜在意識の中に刷り込んでしまえるのではないか。つまり、彼ら自身に、海を越えることの心理的抵抗感を植え付けることができないか、ということです。

まぁ、でもこれは唯の思い付きで、実効性がどこまであるか怪しいですけれども、たとえ、そのような効果が期待できなかったとしても、"元寇"を持ち出されたときの彼らの慌てぶりを見ると、少なくとも"牽制"くらいにはなっているようにも思われます。

その意味では、中韓の批判に対して、口でしっかりと反論しておくことは、やはり大事だと思いますね。
 

コメント

 コメント一覧 (4)

    • 1. ちび・むぎ・みみ・はな
    • 2015年08月30日 13:37
    • 元寇が出ると和寇が出る.
      ただ一口に和寇と言っても中身は支那人だったり
      半島人だったりするので歴史を知らないと
      ややこしいことになる.
      ところで, 余命三年のブログが削除されたような.
      都合の悪いことがあれば集団で削除要求を出したり
      裏から手を回したりと言うのは全く質が悪い.
      この様なやり方はコミンテルンが常用したものだが,
      アジアでは支那人や半島人の気質に合っているせいか
      特に質が悪い気がする.
      しかし, やり方と言えば, 安倍政権に食い込んだ
      「民間議員」とやらのやり方も似たようなものだ.
      現政権は見かけ上はうまくやっているように見えているが
      安倍対陣後の日本は回復不可能なほどに金儲け主義者に
      食い散らかされた国になるだろう. その結末は
      クーデターか隣国との戦争しかない.
      何故なら, この様な一見民主的な手続きを経て決められたものは
      変えることが難しいからだ.
      合法的だが正統でない. つまり, 法律上は違反していないが,
      本来あるべきの議論が行なわれない,
      こんなやり方が大手を振っているのが現在の日本だ.
      全く正当な歩み方をしている安保法制の議論を盲ましとして,
      おかしな改革が国民の議論もなく行なわれていく.
      こんなことばかりである.
      論理的に考える国民が少なくなっているからだろう.
      一見論理的に話すが実は論理的ではない, そんな大学生ばかりだし.
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    • 2. 路人甲
    • 2015年08月30日 21:11
    • これはいい。
      元寇の件で中韓にガンガン謝罪と賠償を求めていきましょう。
      日本が多大な被害を蒙ったのは確かですから。
      ちなみに和寇は後半戦は日本人になりすました中鮮人が大半です。
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    • 3. ddzggcd
    • 2015年08月30日 23:18
    •  お久しぶりです。
       個人的な人間関係もそうですが、同じことで何度も謝罪すると、その人間関係ってこわれますよね。
       あやまらない、ていうのもその人との関係にとって重要なメッセージだったりしてね。 
       今日、靖国神社遊就館に言ってきたのですが、最後の部屋の留言簿をゆっくり見てきました。けっこう中国人が来ているらしく、彼らの感想が多数残されています。
       単純な印象なのですが、展示内容に圧倒されている感じですね。何と言うか反論できずに困っているという感じで、色々書いてますが、だいたい「戦争はお互いに犠牲者がでる云々」、最後は「日中友好」とか「反戦平和」で締めくくって終わりです。
       何しろ孫文が日露戦争の日本の勝利に感激したなんて彼らは知りませんからね。北京の軍事博物館のプロパガンダに染まった後で遊就館を見たら、そりゃ、混乱するに決まってます。
       やっぱり“本物の凄み”なんでしょう。
       中国で放送されている反日番組のおちゃらけぶりは中国人自身がよく知っていますし、遊就館の展示を見てしまうと、アレは完全に偽物とわかってしまいます。
       そこから、日本人がなぜ命を賭して戦ったのかを真剣に考え出す中国人もいるような感じがしますね。
       中国はこれから、私たちの知らないうちに何となく分裂していくような気がします。あれ、中央政府の命じていることが地方で守られていない・・・みたいな。今でもそんなところがありますが。
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    • 4. 日比野
    • 2015年08月31日 01:14
    • ddzggcdさん、こんばんは。お久しぶりです。
      靖国神社には数年前家族で訪れたことがあります。夏の暑い日でした。
      靖国を訪れた中国人が、遊就館の展示内容に圧倒されたということは、彼らへのプロパガンダも解ける可能性があるということになりますね。"本物の凄味"を受け取れる感性が意外とプロパガンダを破る鍵なのかもしれません。
      先日の天津大爆発で中央政府と天津当局の動きが今一つ統一性に欠ける印象があったのですけれども、分裂…ですか。動乱が近そうですね。
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