今日はこの話題です。
民進党が早くも揉めています。
9月21日、民進党は両院議員総会を開き、蓮舫新代表と野田佳彦幹事長以外の主要な執行部人事を決定しました。
主な顔ぶれは、江田憲司代表代行の再任、安住淳国対委員長と細野豪志元環境相の代表代行就任。幹事長代理に玉木雄一郎国対副委員長と、福山哲郎、芝博一両元官房副長官が就くようです。
政務調査会長には大串博志氏、国会対策委員長に山井和則氏、選対委員長には馬淵澄夫氏を充てる人事です。
筆者はこれまで旧民主党、民進党の執行部人事など気にしたことがなかったので、良く分からないのですけれども、代表代行と幹事長代理にそれぞれ三名を充てるとは、ちょっと多い気がします。歴代の旧民主党執行部人事を見ても、このような例はないようです。まぁ江田氏の代表代行については、江田氏についてきた旧みんなの党グループの抑えの意味でも分かるのですけれども、同様の力学が働いたのだとすると、前原グループである凌雲会メンバーの安住氏を代表代行に、同じく山井氏を国対委員長に、そして、細野グループから細野氏を代表代行に充てることで、党内の前原グループと細野グループの支持を取り付けようとしたと見る事もできなくはありません。
けれども、そういう党内グループに配慮したバランス人事をやるにしては、少し中途半端な印象を受けます。というのも、主だった面々は、野田グループ、前原グループ、細野グループで占められているからです。
党内の各派閥の領袖クラスを執行部に取り込むことで党内融和と挙党一致を図るというのは、常套手段の筈なのですけれども、ちょっと徹底されていない感じを受けますね。
例えば、旧社会党系のサンクチュアリを率いる赤松氏は、代表選で蓮舫氏への支持を表明し、新執行部人事について、枝野前幹事長の留任を希望していたと伝えられています。何でも枝野氏には「打診が来たら、断るな」と念を押し、更に1日夜に蓮舫氏に電話をかけ、幹事長人事について尋ね、蓮舫氏から「考えます」との言質を引き出していたようです。
ところが、蓋を開けてみれば、幹事長には野田氏が就任し、枝野氏には打診すらなかったそうです。
この対応に腹を据えかねたのは赤松氏は21日の両院議員総会を欠席。しかも委任状すら出していなかったそうですから、ブチ切れモードに突入してしまってますね。既に蓮舫氏は党内亀裂の種を撒いてしまっている可能性があります。
実際、赤松氏の側近からは「野田氏主導の人事に白紙委任はできない」との声が上がっており、新執行部とは距離を置く気満々です。
それに、21日の両院議員総会にしても出席者数は総会開始時段階で衆院議員39名と参院議員25名の計64名。党所属の国会議員総数の147名の過半数を満たしておらず、72名の委任状を足してようやく総会を成立させたくらいですからね。
確かにこれでは、蓮舫代表の表情が暗くなるのも分かる気がしますね。
党内がガタガタになってしまったら、政策一つ纏めるのも困難になってしまいます、蓮舫代表は是々非々で臨み、批判だばかりでなく対案も出すと言っていますけれども、その対案が出せなくなるかもしれないのですね。
これでは、国会での与党との対峙も儘なりませんし、政権を担うのは雲の上の話になってしまいますね。
やはり、蓮舫民進党の前途は中々多難のようです。
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