今日はこの話題です。
12月17日、アメリカ防総省のクック報道官は中国が南シナ海で奪ったアメリカ海軍の無人潜水機を、「返還することに同意した」と発表しました。
これは、15日、フィリピン北部ルソン島にあるスービック湾の北西約93キロの海域で、アメリカ海軍の測量艦「バウディッチ」が、2機の無人潜水機を回収しようとしていたところ、潜水艦救難艦が約450メートルのところまで近づき、小型ボートを出して奪った1機のことです。
無人潜水艦とはその名のとおり、無人で操縦する潜水艦のことですけれども、コストが安く、海底の地形や海流探査用の装備として最近注目を集めているものです。
けれども、無人とはいえ、そこらのラジコンのように無線での遠隔操作という訳にはいきません。水深何百メートルもの深海では通信が著しく困難になるからです。
畢竟、無人潜水艦は自律型とならざるをえないのですけれども、防衛省もこの研究に取り組んでいて、30日間の自律行動の後帰還することや、海中でのソナーによる警戒監視や情報収集を無人で行うことを目指しています。
2014年にはアメリカと小型無人潜水艇の共同開発を始めたほか、2015年にはフランスと技術協力にも合意したそうですから、やはり注目の技術だといえると思いますね。
無論、アメリカも民間含めて無人潜水艇を独自開発しているようです。
報道を見る限り、今回中国に奪われたのは、こちらの無人潜水艦のようです。リチウムバッテリーで30日間行動できるようです。
因みに今年の3月にはボーイング社が、全長5.5mの「Echo Ranger」、全長9.8mの「Echo Seeker」、全長15.5mの「Echo Voyager」の3種類の無人潜水艇を開発したと発表していますから、今後続々のこの手の無人潜水艦が作戦行動に投入されるものと思われます。
国務省報道官によると、無人潜水機は海水の温度や塩分濃度、透明度といった「非機密扱いの情報」を収拾していたとしていますけれども、それだけであるとは限りませんし、情報とて潜水艦行動には重要な情報になります。
それに、今回無人潜水艦が探査していたのはスービック湾沖で、その先にはスカボロー礁がありますからね。いってみれば最前線な訳です。
そこで中国がアメリカの無人潜水艦を奪った。しかも公海上での出来事ですからね。
アメリカはカンカンに怒っていますけれども、一番分かり易いのはトランプ次期大統領です。トランプ氏は「中国は米海軍の潜水機を公海で盗んだ。……中国は前代未聞のやり方で奪った。彼らが盗んで返す無人潜水機など要らないと、中国に言うべきだ。中国が持っておけばいい」とツイッターで中国とオバマ政権の対応を批判しています。
トランプ氏はツイッターとてそのフォロワーは約千五百万人とも言われてますからね。下手なマスコミよりも発信力があります。その発信力で中国の暴挙を世界中に知らしめているわけですから、中国に対する世界の印象は悪くなることはあっても良くなる要素は皆無です。
或いは中国は、あえてアメリカを挑発して、トランプ氏の反応を窺おうとしているのかもしれませんけれども、トランプ経由でアメリカ世論にまで繋がっていることを忘れると、痛いしっぺ返しが待っているのではないかと思いますね。
コメント
コメント一覧 (2)
世界の安定化には良いことです。
kotobukibune_bo
t
が
しました
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