今日はこの話題です。
9月7日、ウラジオストクを訪問している安倍総理は韓国の文大統領、ロシアのプーチン大統領と相次いで会談を行いました。
日韓首脳会談では、北朝鮮に対するさらなる圧力が必要との認識で一致し、国連安全保障理事会での新たな対北制裁決議採択に向けて日韓が連携していく方針を確認しました。
次いで行われた日露首脳会談では、北朝鮮の核実験が「深刻な脅威」との認識で一致し、緊密に連携していくことを確認したのですけれども、安倍総理が圧力強化を求めたのに対し、プーチン大統領は「問題を解決するためには政治的、外交的な手段しかない。対話を続けなければならない」と対話の重要性を強調しました。
安倍総理は北朝鮮に対して圧力を掛けるよう、周辺国の説得に乗り出していますけれども、安倍総理は先日の自民党の役員会で、北朝鮮の核実験について「国際社会と緊密に連携し圧力を高めていくことが必要だ。我が国がリードし、国際社会とともに圧力を高めていきたい」と述べています。
その言葉のとおりの外交をしているということですね。
筆者は、対北朝鮮圧力について、安倍総理がいきなり「我が国がリードして」などと言い出したことに違和感を覚えていたのですけれども、どうやら安倍総理がアメリカの名代として動いているようです。
北朝鮮の中距離弾道ミサイルが日本の上空を通過した8月29日の日米電話会談で、トランプ大統領は、北朝鮮との対話にこだわる韓国について、「物乞いのようだ」と痛烈に批判し、軍事的圧力の必要性について、「誰かが伝えなければならない」と語ったそうです。
その後の安倍総理の動きをみる限り、その"誰か"の役目を安倍総理が請け負ったとみてよいと思いますね。
その観点で、日韓、日露首脳会談を見ると、形の上では、韓国の文大統領の説得には成功し、ロシアのプーチン大統領の説得は上手くいかなかったという感じですね。
残る中国については、6日、トランプ大統領が中国の習近平主席と電話会談を行っています。
報道によると、会談は朝鮮半島問題が主たる話題で、習近平主席が「中国は朝鮮半島の非核化を実現し、国際的な核不拡散システムを維持していくという方針は変わらない。同時に我々は朝鮮半島の平和安定を堅持し、対話によって問題解決を図る道を堅持する」と述べたのに対し、トランプ大統領は「アメリカは朝鮮半島の現状に強い懸念を抱いている。中国が北朝鮮の核問題を解決する上で、大きな役割を果たすことを重視している。米中の意思疎通を強化し、一刻も早く朝鮮半島の核問題を解決する方法を見い出したい」と制裁決議への協力を求めました。
国連安保理でアメリカが新たな制裁決議の草案を提出していますけれども、その内容は、北朝鮮への石油禁輸の実施、金正恩総書記の海外資産の凍結や渡航の禁止、繊維輸出と北朝鮮労働者の海外での就労を禁止することを対象としたものです。
アメリカは11日までの採択を求めていますけれども、中露が対話重視で圧力には後ろ向きであることを考えると簡単に採択は出来ないと思われます。仮にアメリカが望んだ制裁決議でなかった場合どうするのか。
粘り強く説得を続けるのか、採択期限の11日をタイムリミットとして、次の決断をするのか。トランプ大統領と或いは安倍総理もその答えを知っているのではないかと思いますね。
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