今日はこの話題です。
韓国の文在寅大統領の特使として北朝鮮を訪問していた鄭義溶・国家安保室長は、3月6日、金正恩委員長と会談しました。
鄭義溶氏は帰国後の記者会見で、来月末に、軍事境界線にある板門店の韓国側の施設で3回目となる首脳会談を開くことで合意したと発表しました。また、首脳間でホットラインを設置することになり、首脳会談の前に最初の通話を行うことで一致したとも述べています。
会談では、金正恩は米朝対話について「非核化も議題として議論できる……非核化の目標は先代の遺訓であり、先代の遺訓に変わりはない」と明言。対話の条件についても「北から特別に韓国や他の国に要求したことはない。対話の相手として真摯な待遇を受けたい」と述べたようです。
また、北朝鮮に対する軍事的な脅威が解消されて北朝鮮の体制の安全が保障されるならば、核を保有する理由はないとする考えを明確にしたということです。
さらに北朝鮮側は、対話が持続する間は、追加の核実験や弾道ミサイルの発射実験など、軍事挑発は再開しないと表明し、北朝鮮に対する軍事的な脅威が解消されて北朝鮮の体制の安全が保障されるならば、核を保有する理由はないと述べたそうです。
一方、韓国側は此の春に予定されている米韓合同軍事演習について来月実施すると説明したのに対し、金正恩は理解を示した一方、朝鮮半島情勢が安定すれば、米韓の演習が調節されることを期待していると、将来的に規模を縮小することなどを求めたと見られています。
これまで散々強気に出ていた金正恩の手の平を返したかのような豹変ぶりです。
文在寅大統領は、半島の安定化に向け、米朝対話への成果を出した、と小躍りしていることでしょうね。
日本政府は韓国と北朝鮮が南北首脳会談開催で合意したことについて「韓国側から直接、真意を聞いてみないと判断できない」と困惑。当面は情報収集を急ぐ構えのようです。
けれども、相手はあの北朝鮮です。何度も何度も何度も周辺国を騙してきた国です。素直に信じる訳にはいかないですね。
実際、平昌五輪の裏で、北朝鮮がゴニョゴニョやっていたことが明らかになっています。
3月3日、CNNはトランプ政権当局者の話として「北朝鮮がミサイル誘導技術の一部を平昌五輪期間中に確保したものとアメリカ情報機関が判断している」と報じました。
ただ、当局者は「ただ北朝鮮がまだ核弾頭の大気圏再突入能力を獲得する技術的な課題を実現できておらず苦戦している」とも述べており、まだ完成にまでは至っていないと見ているようです。
また、アメリカの「38ノース」は北朝鮮北西部・寧辺の核施設を写した衛星画像を公開しています。
件の画像は、先月17日と25日に撮影されたもので、原子炉から蒸気が立ち上っているのが確認されたとして、「稼働していればプルトニウムの生産が再開されたことになる。核兵器開発のためだろう」と指摘。更に、近くの川で氷が解けていることから、冷却水を排出するパイプラインが川の中まで伸びた可能性があると指摘しています。
このように"微笑外交"だ、"南北合同チーム"だ、などと、表向き融和ムードを出している裏で、核ミサイル開発を続けるのが北朝鮮です。
今年1月のエントリー「クリンチする金正恩」で、筆者は金正恩は、韓国へのクリンチすることで、アメリカの攻撃を避けようとする狙いがあると述べましたけれども、案の定、首脳会談を持ち出して来ましたね。
ホットラインだ、首脳会談だでクリンチを継続して、時間稼ぎをする魂胆があると仮定して事に臨むべきでしょうね。
コメント
コメント一覧 (2)
首脳会談を発表すれば4月末までアメリカは手出しできなくなり、更にはその会談で核放棄を餌に米国との会談を発表すれば喉から手が出るほど欲しい時間が手に入るのですから満面の笑みも理解できます。
アメリカとの会談前にICBMの完成を披露し、場合によってはICBMの発射誇示を行い会談は核放棄についてではなく核保有国を認めさせる会談にする腹積もりではないかと思います。
kotobukibune_bo
t
がしました
kotobukibune_bo
t
がしました