昨日の続きです。
4月27日、北朝鮮と韓国による南北首脳会談が軍事境界線にある板門店の韓国側の施設、「平和の家」で10年半ぶりに行われました。
金正恩委員長、文在寅大統領の両首脳は、散策を交えた会談を行い、午後6時ごろ、共同宣言に署名しました。
注目された、北朝鮮の核問題については「完全な非核化を南北の共同目標とし、積極的に努力をする」ことで合意。また、朝鮮戦争の終戦については、年内の終結宣言を目指して、南北とアメリカの3者、さらには中国も加えた4者による協議を積極的に推進することで合意しました。
それに伴い、南北は、来月1日から軍事境界線一帯で宣伝放送とビラの散布をはじめとするすべての敵対行為を中止して、その手段を撤廃し、今後、非武装地帯を実質的な平和地帯とすることにし、朝鮮半島西側の黄海に「平和水域」を設けて、偶発的な軍事衝突を防ぐとしています。
このほか南北は、北朝鮮南西部の開城に南北双方の当局者が常駐する共同連絡事務所を設置することや、朝鮮戦争などで南北に離れ離れになった離散家族の再会に向けて赤十字の会談を行うこと、及び文大統領がことし秋に平壌を訪問することで合意しました。
一見、歴史的会談のように見えなくもありませんけれども、共同宣言の中身を見ると、肝心の核問題も朝鮮戦争も解決を目指して努力する、というばかりで、具体的に何をどうすると決まったものはありません。強いて言えば、互いに挑発を止めるというだけですね。
日本政府関係者は、南北首脳会談を「米朝首脳会談に向けた橋渡しだ」と位置づけていて、金正恩委員長が非核化にどの程度言及するのか、拉致問題が議題になるのかどうかに注目していたのですけれども、今後南北で話し合おうという結論は、やはり期待した程ではなかったのではないかと思いますね。
ただ、ここにきて先週行われた日米首脳会談で、アメリカ側の出席者が、「米朝首脳会談が決裂すれば、軍事攻撃に踏み切るしかない」と日本側に伝えていたことが明らかになったと報じられています。
こんな機密にも当たりかねない重要情報がスルっと報じられるということは、おそらく官邸側からの意図的なリークでしょう。つまり、米朝首脳会談で、アメリカの要求を飲まなければ、軍事攻撃するぞ、という北朝鮮にメッセージを発して牽制した、ということです。
となると、重要になってくるのが、アメリカが米朝首脳会談で決裂すると引いているレッドラインが何処かということです。それが、日本にとっても飲めるものなのかどうかが決定的に重要になってきます。
例えば、北朝鮮が、核弾頭は廃棄しないが、アメリカにまで届く大陸間弾道弾は完全廃棄する、と言った場合、アメリカ本土への脅威は無くなりますけれども、短・中距離ミサイルは以前保有する訳ですから、日本にとっての脅威は無くなりません。これは、北朝鮮が拘束しているアメリカ人は解放するが、日本人拉致被害者問題は解決済みだとして突っぱねることも同様ですね。
この線で米朝首脳会談が妥結した場合、日本にとっては最悪ではないにしても、良いものとはとてもいえません。
依然と残る北朝鮮の脅威に対して対抗することを考えなくてはなりません。憲法9条改正は勿論のこと敵基地攻撃能力の保有を早急に検討する必要がありますね。
そうした場合、中朝韓の特亜三国は、半島平和解決に進んでいるにも関わらず、日本が侵略の意図を露わにしたと騒ぐでしょうし、マスコミにもそう工作してくることが予想されます。
アメリカが引いている米朝首脳会談のレッドラインが何処なのか。それが最大のポイントになると思いますね。
コメント
コメント一覧 (1)
この点について、アメリカの現在の交渉当事者は、国務省ではなくCIA.。CIAは謀略・工作など何でもありだが、交渉・譲歩はしない。アメリカの要求は「リビア方式」。もし、全面的にアメリカの要求を呑まなければ・・・
という見方もあるようですね。
◆青山繁晴 ※オフレコ だからトランプは緩めない!北にさらなる可能性が!! 青山繁晴が徹底解説!
https://www.youtube.com/watch?v=YLiaHR8gb_E
元ネタはこちらですね。
◇【DHC】4/23(月) 青山繁晴×居島一平【虎ノ門ニュース】
https://www.youtube.com/watch?v=ZL7nwLyWYww
kotobukibune_bo
t
がしました