今日はこの話題です。
麻生財務大臣は森友決裁文書の改竄問題について「行政文書を改竄し、それを国会に提出することはあってはならないことで、はなはだ遺憾だ。交渉記録について極めて不適切な取り扱いがなされ、改めて深くおわびを申し上げる」と陳謝し、「財務省、ひいては行政全体の信頼を損なったことを踏まえ閣僚給与の12ヶ月分を自主返納する」と述べました。
また、「財務省として今回の事態を真摯に反省し二度とこうしたことが起こらないよう再発防止策を直ちに進める。また財務省が担う行政分野の課題について引き続き責任をもって取り組んでいく。私のリーダーシップのもと職員一同が一致団結し信頼回復に努めていく」とし、改竄は、「文書改竄のような行為が全省的、日常的に行われていたわけではない。調査結果を踏まえると当時の理財局で行われたと考えている」と理財局など一部の改竄だったという認識
を示しました。
更に記者団から進退について問われた麻生財務相は「考えていない」と答えました。
同じく財務省も4日、決済文書改竄についての調査結果を公表し、処分についても当時の理財局長、佐川宣寿前国税庁長官は停職3ヶ月の懲戒処分相当として、退職金から減額。更に20人に文書改竄に関わる処分をするとしています。
報告書については、こちらに「森友学園案件に係る決裁文書の改ざん等に関する調査報告書」として公開されていますけれども、何故、改竄に至ったかについては「�Y.一連の問題行為の総括」に記されていて、その改竄の目的として「応接録の廃棄や決裁文書の改ざんは、国会審議において森友学園案件が大きく取り上げられる中で、更なる質問につながり得る材料を極力少なくすることが、主たる目的であったと認められる」と報告されています。
文書改竄は国会での厳しい追及や憶測を極力呼び込まない為に行われたということですけれども、報告を読む限り、筆者は、"トリミング"レベルの改竄だったのではないかという印象を受けました。
無論、改竄を行ったこと自体は許されないことですけれども、理財局の職員自身も改竄行為を進んで行った訳ではないことも報告されています。次に引用します。
�D また、決裁文書の改ざんを行うことについて、本省理財局の次長、総務課長、国有財産企画課長及び国有財産審理室長を含めた職員に躊躇がないわけではなかったが、と、改竄といっても本筋を曲げている訳ではないことと、国会対応で疲弊していたことを理由に上げています。これについて、ネットでは「特定野党のパワハラが原因じゃないか」との声も出ています。
・ 元々の決裁文書は、本省理財局の感覚からすれば、決裁のために必要ではない情報が多く含まれていると考えたこと、
・ 虚偽の内容を追加しているわけではなく、また、改ざん後の文書であっても、決裁の本質的な内容が変わるものではないと考えたこと、
・ 連日の国会審議への対応のほか、説明要求や資料要求への対応により職員が疲弊しており、それ以上議論の材料を増やしたくなかったこと、
から、最終的には許容範囲だと考えて、改ざん作業を止めるまでには至らなかったものと認められる。
まぁ、財務官僚への野党合同ヒアリングとか、立憲民主党の福山幹事長が国会で首相秘書官を怒鳴りつけるとか、ああいうのを見せられると、官僚が疲弊するのも無理ありません。
官僚は政治家を支える存在ではありますけれども、奴隷ではないのですから、一定の配慮があってしかるべきです。福山幹事長が首相秘書官を怒鳴りつけた時などは余りの権幕に、安倍総理がとりなす程でした。
ネットでは「パワハラ」、「恫喝」といった批判が拡散しているようですけれども、そんな"パフォーマンス"は最早逆効果です。
一年もカケ、カケ、カケとやっておいて、安倍総理が関与した証拠を何一つ出せなかったのですからね。支持率アップどころか、自身の"無能さ"をアピールすることにしかなりません。
5月30日に行われた党首討論では、国民民主党の玉木代表が森友・加計問題を捨てて普通の討論を挑んだことに、ネット界隈で「見直した」との声が上がりました。討論後は思わず安倍総理が玉木代表に歩み寄って握手を求めた程ですから、どれだけモリカケにウンザリしていたかが分かるというものです。
朝日新聞は、麻生財務相は辞任すべきだと壊れたラジオのように繰り返していますけれども、検察の捜査が終わって「不起訴」とされ、財務省の報告で安倍総理の関与も無かったことが明らかになり、改竄そのものについては責任をとって関係者の処分と、麻生財務相自らも閣僚給与を返上しました。
形の上でもこれで一区切りついたといえるでしょう。
それでも、安倍政権の支持率は3割をキープして自民党の政党支持率も底堅い。
残ったのは国益を考えない特定野党と、安倍憎しでフェイクニュースを垂れ流す特定マスコミの存在が明らかになったことですね。
あと一つ付け加えるならば、既存メディアの力が弱まり、相対的にネットメディアの力が従来よりも大きくなったことです。モリカケ報道でマスコミがフェイクや印象操作をするや否や、ネットで疑念の声が上がり、内容が検証され、訂正されていくという局面が何回も見られました。
権力を持つ者とそれを監視する者、それらを含めて大きな変革が起こっているといっていいと思いますね。
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