昨日の続きです。
8月23日、沖縄知事選に自由党幹事長の玉城デニー衆院議員が出馬する方針を固め、近く正式表明することが明らかになったと報じられています。
まだ玉城氏本人が出馬を正式表明をしていないので、まだ見通しの段階ですけれども、「オール沖縄」に参加する共産党や社民党、労組などでつくる「調整会議」なるものが正式に出馬を依頼するようです。
玉城氏は、出馬に当たって「調整会議」に二つの条件を出していました。それが整わない限り出馬しないとも伝えたとされています。
その条件とは、「選対本部長を誰にするのかなど選挙の支援体制」と「選挙資金」です。要するに勝てる体制を整えてくれ、ということです。まぁ、妥当な条件だともいえます。
玉城氏は、選対本部長に金秀グループ会長の呉屋氏を指名したそうなのですけれども、呉屋氏はマスコミ取材に「出馬しないという考えは変わらない。翁長知事が伝えたというメッセージは後継の知事も経済人の一人として自分を支えたように引き続きサポートしてもらいたいという意味と捉えている。そういうことであれば微力ながら努力はしたい」と述べていました。
玉城氏から条件を突き付けられた「調整会議」が正式に出馬依頼するということは、その条件が整う目途が立ったということでしょうね。
ただ、現実問題として、玉城氏は知事選で勝てるのか。
玉城氏について自民党関係者は「知名度もあり手ごわい相手だ」と見る一方で、政府関係者は「闘いやすい相手だ。保守がまとまることができる」と前知事選で切り崩された保守層の結集を期待する声もあります。
直近の実績はというと、昨年行われた宮古島市長選、浦添市長選、うるま市長選の3首長選で「オール沖縄」は3連敗しています。
この原因として「批評.COM」を主宰する評論家の篠原章氏は次の3つを挙げています。
・地元メディアが「翁長派vs反翁長派」の対立を過剰に煽ったのが逆効果となり、「翁長派敗北」が必要以上に強く印象づけられてしまったことで県民の「翁長離れ」が進んだ。ここでいう対立を煽った地元メディアというのは、おそらく琉球新報と沖縄タイムズのことでしょうけれども、ちょっと調子に乗り過ぎたというかやり過ぎて自爆した感じがありますね。
・翁長派や地元メディアなどが囃し立てた「沖縄vs日本」という構図が「沖縄の民意」を動揺させた。辺野古や高江などの闘争の実態が明らかになるにつれ、「反政府運動VS政府」が実態ではないのかと保守層が揺れた。
・辺野古埋め立て承認訴訟での翁長知事が敗訴したことで、翁長知事が何も成果を出していないと失望させた。
元々は辺野古移設反対の理由は、環境への配慮がスタートだったかと記憶していますけれども、それが「沖縄vs日本」の対立へと進めたのは、やはり煽り過ぎの気がします。
翁長知事が国連演説で「Self-determinaition(民族自決権)」のワードを使ったように、沖縄県民が本当に自身を日本人ではなく、琉球民族あるいは先住民族だ、と思っているのなら、もっと前からその声が上がっていなければ不自然です。
8月16~17日、スイスのジュネーブで開かれた国連人種差別撤廃委員会で、日本沖縄政策研究フォーラム理事長の仲村覚氏がスピーチを行い「沖縄県で生まれ育ったすべての人々は日本人として生まれ、会話し、勉強し、仕事してきた。日本の少数民族などと意識したことはない」と県民を先住民族と認定することをやめるよう訴えていますけれども、国連の場にわざわざ出てきて反対までする声がある以上、先住民族だというのが沖縄の総意だというのは乱暴だというべきでしょう。
その裏には中国の工作がある、という説は前々から囁かれていましたし、それに対する警戒は怠るべきではないでしょうね。
事実、今度の沖縄知事戦でも中国からのサイバー工作があるのではないかと見る専門家もいます。
『アゴラ』編集長の新田哲史氏は「外洋に出ていくのが長期的な国家目標である中国からすれば、米軍基地反対運動が盛り上がり、翁長知事の後継勢力に県政を担ってもらった方がいい」と述べていますし、慶応大学SFC研究所上席所員の部谷直亮氏も「県知事選挙で勝てなくても、沖縄のナショナリズムを煽って反本土・反米的にし、本土と分断させようという思惑もあると思う」と指摘しています。
2016年のアメリカ大統領選挙でも中国は大量のフェイクニュースを流すなどして、世論操作を試みたという疑いが持たれていますし、 同じことを沖縄知事選に向けて工作してくることは十二分に考えられます。
その辺りのサイバー情報についても十分に注意を払っておくべきではないかと思いますね。
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「佐喜眞 淳」候補のイベントが、下記で開催されます。
1、日時:9月23日(日曜)14:00〜
2、場所:パレット久茂地前
(沖縄県庁・那覇市役所近く)
※前回の16日は菅官房長官や小泉進次郎氏が来ましたが、今回も、より多くの応援者が来る予定です。
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