今日はこの話題です。



9月30日、韓国外交部は10月11日に済州で開かれる「2018大韓民国海軍国際観艦式」に参加する日本の海上自衛隊艦艇が「旭日旗」を掲揚することについて、「韓国政府は外交ルートを通じて日本側に旭日旗に対する韓国国民の感情を積極的に考慮に入れる必要があることを伝え、関連事項に対して意見を交換したことがある」と明らかにしました。

これは、韓国海軍が、観艦式に参加する15ヶ国に対し海上パレード中に自国国旗と韓国国旗だけを掲げるよう要請したことが原因なのですけれども、どうやらその前に、旭日旗をつけた海自艦艇が参加することが国内に伝わり、拒否しろという声があがり、大統領府に請願までされたことに端を発しているようです。

これに対して、日本側は要請を拒否。9月28日、小野寺五典防衛相は、「自衛艦旗の掲揚は自衛隊法などの国内法令で義務づけられている。国連海洋法条約上も、国の軍隊に所属する船舶の国籍を示す『外部標識』に該当する」とコメントしています。

また、小野寺防衛相が指摘しているように、軍艦旗である自衛艦旗の掲揚は、軍艦と民間船を区別するため課せられた国際ルールであり、国際法や国際慣例上いかなる強制もできないものです。無論、停泊中も海軍旗を掲げます。

韓国は、自国国旗と韓国国旗だけを掲げるように要請しましたけれども、これは国際ルールを無視した「非常識」なものといえます。ある海自幹部は、「国籍を示す自衛艦旗は国の主権の象徴でもある。『降ろせ』というのは非常識かつ礼儀を欠く行為で受け入れられない」と話したそうですけれども、当然ですね。

因みに日の丸を軍旗として使ってしまうと、風で揺らめいたり無風で垂れたときに白旗に見えてしまうから使う訳にはいかないという指摘もあるようです。これはこれで、納得できる理由だと思います。

旭日旗は1870年に大日本帝国陸軍の軍旗として初めて使用され、1889年に大日本帝国海軍の軍艦旗としても採用された歴史あるものです。小野寺防衛相も「旭日旗のデザインについては、太陽をかたどっており、大漁旗や出産、節句の祝いの旗として日本国内で広く使われておりますし、また既に自衛隊艦艇の外部標識として定着しているものと考えております」と会見で述べています。

そもそも、韓国が旭日旗にイチャモンを付けだしたのは最近になっての話です。

韓国が旭日旗を問題にするようになったのは、2011年のアジアカップ日韓戦で、韓国のキソンヨン選手が先制PKゴールを入れた後、猿真似セレモニーを披露し、人種差別議論を呼んだことが発端だと言われています。

批判に晒されたキソンヨン選手が、苦し紛れに「競技場内の観客席に旭日旗があったことと、日本の観客がキムヨナ悪魔仮面をつけているのを目にし、憤りを感じてやった」と言い逃れをしたのですね。

実際は、観客席に旭日旗も、ナンタラ仮面もありませんでしたけれども、その言葉が独り歩きを始め、旭日旗は戦犯旗だ、という認識が広まったのだと言われています。

全く、迷惑な話ですね。

韓国外交部が主張する、韓国国民の感情を考慮しろ、という理屈が通るなら、同じく言われた日本国民の感情を考慮しろという反論も成り立ちます。したがって、韓国外交部の言い分は、理由にはなりません。そうした感情の対立を解決するための法であり、国際ルールです。

流石に韓国の一部マスコミはその辺りを自覚しているのか懸念を示しています。

10月1日、中央日報は、専門化の意見を取り上げ「国際秩序は法で動く。『旭日旗を掲げるのなら来るな』のような対応は外交的失敗になりかねない……日本はこれを普遍化して国際法を守らない信用できない国として韓国を追い込みかねない。一歩間違うと日本の戦略に飲み込まれてしまう可能性がある」と、「政府は感情的対応を自制しなければならない」と警告しています。

果たして、この警告がどこまで韓国世論を動かすのか分かりませんけれども、日本は国際法としても、国民感情から見ても、韓国の理不尽な要求を聞く理由はありません。

どうやら、旭日旗問題は、韓国が自分で煽って、自分の首を絞めるフェーズに突入したようです。
 

コメント

コメントフォーム
記事の評価
  • リセット
  • リセット