今日はこの話題です。
韓国観艦式の波紋が広がっています。
韓国海軍が11日に南部済州島で開いた国際観艦式の海上パレードで、艦船に自国と韓国の国旗だけを掲げるよう韓国側が参加国に要請したにもかかわらず、韓国海軍の艦船には李舜臣を象徴する旗が掲揚されていたことについて、日本政府が韓国に12日付で外交ルートを通じて抗議したことが分かりました。
10月12日、岩屋毅防衛相は記者会見で、韓国軍が李舜臣の旗を掲げたことについて問われ、答えにくいと回答を避けました。
防衛省のサイトから該当部分を引用します。
《前略》報道では、岩屋防衛相が国旗以外の掲揚自粛を求めた対応と矛盾している事について「お察しいただければ」と答えたとされているのですけれども、防衛省の公式資料には"お察し"云々は見当たりません。あるいは何等かの配慮で削除したのかもしれませんけれども、そうだとしたら、それだけの怒りがあるということの裏返しかもしれません。
Q:日本が参加を見送った韓国での国際観艦式ですけれども、軍艦旗を掲げたまま参加した国もあったようなのですが、防衛省として把握されていることと、この度の防衛省の対応について、改めて考えをお聞かせください。
A:御指摘の報道については承知をしておりますが、他国軍の運用について私どもがコメントするのは適切ではないと思っております。結果として、参加できなかったことは非常に残念ですけれども、一方、同時に開催されているシンポジウムには、本日、海幕長も参加をして、日韓の防衛交流をしっかり進めさせていただいておりますので、今後とも、わが方としては、未来志向で韓国との関係の進展に努めてまいりたいと思っています。
Q:同じ観艦式の一連の行事の中で、韓国軍の駆逐艦に昔の水軍の旗を掲げ、その駆逐艦で大統領が演説をしたと言う一場面があったようですが、そのことについてはどのように思われますか。国旗以外の旗を韓国軍の駆逐艦が掲げていたということについてなのですが。
A:なかなかお答えし難いのですけれども、いずれにしても、日韓は未来志向で関係を進展していこうというふうに考えておりますし、特に北朝鮮をはじめとする朝鮮半島情勢の今後を考えると、日韓、日米韓の連携というのは非常に重要でございますので、今回のことは非常に残念でございましたが、それを乗り越えて更に韓国との防衛交流・安全保障交流を進めてまいりたいと思っています。
Q:旗を掲げたこと自体は、未来志向に反して遺憾であるとお考えですか。
A:コメントは控えたいと思います。
《中略》
Q:韓国の関係ですけれども、結局、旗を掲げた他国があったりとか、自国も国旗でないものを掲げたりということがあって終わったわけですけれども、今回、日本が自衛艦派遣を取りやめたということですけれども、今後の寄港であるとか、戦略的な自衛艦と韓国と共同で何かをするというもの対して、引き続き、影響を及ぼすものなのか、それとも、今回の観艦式に限った対応なのか、そこはどのようにお考えでしょうか。
A:影響がないようにしていかなければいけないと思うのですが、自らの軍艦旗を掲げて参加した国もあったと聞いておりますし、結果として韓国の統一事項は必ずしも守られていなかったということだろうと思いますが、我々は過去2回、韓国主催の観艦式に自衛艦旗を掲揚して参加をしているという経緯がありますので、韓国側とこれからもしっかり話し合って、今後のことに影響がないようにしていかなければいけないと思っております。
Q:影響がないようにということですけれども、今後は今回のような対応をとらずに、国内法と国際法に従って掲揚するという理解でよろしいのでしょうか。
A:韓国主催の観艦式に参加しなかったことが、今後の自衛隊の活動とか日韓関係に影響があるのかという問だったと思うので、そういう影響がないように最大限の努力をしていきたいと思っています。
Q:同じような要請を韓国から、今後受けた時の対応というのはどうされるのでしょうか。各国、結果として統一事項は聞き入れた国はなかったわけですけれども、同じような要請があった場合の自衛隊の対応はどうするのでしょうか。
A:韓国も今回の参加各国の対応などを見た上で、いろいろお考えになるところもおありなのではないかと思いますし、わが方はわが方でこれまでのパイプを使って、今後のその種の事業の在り方について、よく話し合っていきたいと思っています。
Q:話し合う対象というのは、誰と誰になるのでしょうか。要するに防衛省のカウンターパートは韓国の国防省であり、韓国海軍だと思うのですが、そのレベルで決めたことではなく、政府レベルだと思うのですが、外交ルート、あるいは政府レベルで抗議なり話し合っていくのでしょうか。
A:様々なレベルを通じてということになると思います。
《後略》
けれども、そんな配慮が通用する国であれば、もとより苦労などしません。
13日、韓国海軍当局者は李舜臣を象徴する旗を掲揚したことについて、参加国と韓国の国旗だけを掲げるよう求めたのは外国艦船に限られるため、問題はないとの見方を示したそうです。いつものことながら、自分勝手も甚だしいですね。今回の軍艦旗は掲揚自粛要請も蓋を開けてみれば、参加各国は軍艦旗を降ろすことなく、完全無視されました。
更に、どこかの国の船は、韓国旗をマスト中程に掲揚し"半旗"にしたと一部で話題になっていますけれども、結局韓国は世界に恥を晒す結果となりました。
今回の韓国は、なぜ軍艦旗の自粛要請をしたのかについて、神戸大学大学院の木村幹教授は「韓国の大統領府が旭日旗に反対する韓国の国会と世論の動きを見誤り、日本の対応を読み違えたために起きた事案。文政権の日本担当者の質的な劣化と、行き当たりばったりの対応の表れである」と述べ、韓国の大統領府は自身を高く評価し、ナショナリズムが高揚しているため、外交上の配慮に欠けたのではないかと分析。
更に、国旗掲揚だけを各国に要請しながら、自らは「抗日の英雄」の旗を掲げたことについては、「韓国軍の栄光の歴史だからではないか」と指摘しています。
木村教授の指摘するように、もし韓国が高い自己評価ゆえに外交上の配慮を見失ったのだとしたら、そのツケはどこかで帰って来ることになります。
岩屋防衛相は記者会見で「話し合う対象というのは、誰と誰になるのでしょうか」という鋭い質問に対し、「様々なレベルを通じて」と答えていますけれども、慰安婦合意を見ても分かるとおり、政府トップ同士での取決めすら有耶無耶にする国です。
どんなレベルで話し合おうが、少なくとも文在寅政権の間は"話が通じる"期待は出来ないでしょうし、また木村教授が指摘する文政権内の日本担当者の質が問題であるのなら、これからも"行き当たりばったり"の対応が続くと見た方がいいでしょうね。
約束が守らない国とは交渉など成り立ちません。文在寅政権であるうちは、日韓関係は完全ストップに進む公算が高まったのではないかと思いますね。
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