今日はこの話題です。




先月16日に行われた日韓首脳電話会談で、安倍総理が文大統領に対し、南北首脳会談前に日本訪問を要請したと報じられています。

報道によると、安倍総理は、南北会談で日本人拉致問題について取り上げるよう求める為だと伝えられています。

これに対し、文大統領は即答を避けたそうですけれども、南北首脳会談の準備もあり、日程調整が容易ではないと見られています。

5月9日には東京で日中韓首脳会談が行われるのですけれども、それとは別に日韓首脳会談を要請するのは、日中韓首脳会談では日程の関係から時間が足りないとの見方もあるようです。

これについて韓国メディア・プレシアンは「5月初めには韓中日首脳会談が計画されており、来週には日本外相の訪韓も決まっていることから、韓日首脳会談を緊急に開く必要性も高くない……安倍首相にどれだけ切迫した事情があるとしても、朝鮮半島情勢を無視して他国の首脳に自国への訪問を要求するのは『外交的欠礼』ともとれる……このような外交的欠礼は、南北に和解ムードが漂い始めた今年初めから一貫して見られる」と批判しています。

「外交的欠礼」だなどと勝手なことをいっていますけれども、去年の7月、安倍総理と文大統領の日韓首脳会談で、首脳が年1回程度、相互に往来する「シャトル外交」の再開を合意しています。

先の平昌五輪の際、安倍総理は国内の反対を押し切って訪韓し首脳会談を行っています。ですから、今回の安倍総理の訪日要請は、「シャトル外交」を基軸とした答礼訪問の意味があります。要請はなんら不思議なことではありません。

その手順を踏んだ要請を「外交的欠礼」などと嘯く。訪日を拒否するのなら「外交的欠礼」をするのは韓国の方です。

4月11日、河野太郎外相が文大統領を表敬訪問し、安倍総理の訪日要請のメッセージを伝え、南北会談時に拉致問題解決も議題に上げるよう求めました。訪日要請について文大統領は前向きな反応を示したと伝えられていますけれども、流石に外交的慣例を無視できないようです。

ただし日程は早くて5月中とのことですから、南北会談前の訪日は諦めたのかもしれませんね。場合によっては、米朝首脳会談を睨んでの日程かもしれません。

ただ、文大統領の訪日に当たって、安倍総理は、ほんのちょっとした仕掛けをしたかもしれません。

日本にとって、韓国はもう配慮する国ではなくなりました。

最近、外務省のホームページで、韓国に関する記述から「戦略的利益を共有する最も重要な隣国」という表現が削除され、「日韓間には困難な問題があるが,これらを適切にマネージし,様々な分野で協力を進め,日韓関係を未来志向で前に進めていくことが重要」との表記に修正されています。

戦略的利益すら共有できないということは、日本の国益と韓国の国益との間で共有できる部分がないということです。

日韓の間には「困難な問題があり」、「これらを適切にマネージ」しなければならない。これが現実の日韓関係なのですね。

今の状況で日韓首脳会談をしても、実りある成果が出来るとも思えません。いっそのこと、日韓スワップ交渉など、韓国にタカられないよう今の微妙に疎遠な関係をキープしていった方がメリットがあるかもしれませんね。
 

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