今日はこの話題です。



この度、ソニーが「NHKが映らないテレビ」を7月下旬に発売すると話題になっています。

「NHKが映らないテレビ」については、実は、今年の株主総会で、ある株主から「日頃からソニー製品が好きで使っているが、ぜひほしいのは『NHKが見られない製品』だ。テレビを設置すると受信料を取られる。ワンセグでも同じ。将来、インターネットでも取るそうだ。民放もBSも見られるがNHKだけ見られないテレビ、NHKだけ撮れないブルーレイ、将来的にはNHKに接続できないプロバイダも検討してほしい」との提案があり、一部で話題になっていました。

話題のテレビは、業務用Android 4K BRAVIA「BZ35F/BZシリーズ」で、正式にはテレビではありません。テレビチューナーが搭載されていないので、普通にテレビ番組を見ることはできず、ソニーは『業務用液晶モニター』と位置づけています。

では、なぜそんな「モニター」がNHKの映らないテレビとして話題になったかというと「Android TV」が搭載されているからです。

Android TVとは、Googleが提供しているテレビ向けのプラットフォームのことですけれども、Android TV対応のコンテンツ、例えばYouTubeやAbemaTVなどネット動画を視聴できるのですね。

ただそれでも、ホテルや企業などで沢山の需要があるのではないかと言われています。確かに、ホテルの客室毎に設置されているテレビ一つ一つに受信料が掛かることを考えると、それが無くなるだけで相当な経費削減になります。

では、株主提案された、Android TVに対応していない普通のテレビ番組が視聴できて、ただNHKだけ映らないテレビが作れるのかというと、いくつかの条件があるようです。

政治団体NHKから国民を守る党代表の立花孝志氏によると、テレビ受像機は既に特許でガチガチで固められており、NHKを受信できないテレビは、B-CASカードを発行できないようになっているのではないか、と指摘しています。

B-CASカードがなければデジタル放送は受信できませんから、NHKだけを見れないようなテレビは事実上作れないことになりますね。

それでは、NHKだけみないテレビの開発は全く出来ないのかというと、必ずしもそうではないようです。

それはアンテナです。

NHKが映らないテレビは法的に作れなくとも、NHK電波が受信できないアンテナであればクリアできるとして、筑波大学の掛谷英紀准教授が、NHKの周波数帯の電波だけをカットするフィルターを開発しています。

掛谷准教授は、このフィルタを復元可能な改造ではなく、アンテナ配線中にこのフィルタを埋め込むなど、復元不可能な改造レベルにすれば、可能かもしれないとしています。

ただそうなると、家屋や建物内のアンテナ設備からの改造となりますから、そうとう大掛かりになります。仮にそういったアパートやマンションを造ったとして、それで入居者が居るのかどうかとなると、ちょっと難しいかもしれません。

となると、結局のところ、地上波を全くみない「テレビ離れ」する層と、従来通りに「テレビ漬け」になる視聴者と、二極化していくのかもしれませんね。


 

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